クジャクのダンス、誰が見た第8話〜心麦の吹き出し
もう全てが変わってしまった。
阿波山夫妻が亡くなった。事故だと言われているけど、本当にそうなの?お父さんが殺害されて、その直後に二人まで…。単なる偶然だと思える人がいるの?
でも警察は事故として処理するつもりみたい。赤沢さんも同じ見解を示している。私と松風さんに全てを話してくれた人たちなのに、なぜ…。私が林川歌だということの証拠になるビデオを消すため?それとも林川家の遺産相続に関わることなの?
今日、京子さんのところに行った。そこで彼女は私に頼んできた—私が林川歌であることを口外しないでほしいと。「今この事に正が関わっていたと知られたら、息子の未来は…」と言いながら、預金通帳を渡そうとした。
信じられない。その通帳には1億円もの預金が。夫には言えないお金だと言っていた。半年ごとに250万円が振り込まれている…単純計算で約20年前から。このお金は一体何?配当金?それとも株?
そして知ったんだ—東賀山事件当時、京子さんは息子を連れて赤沢正さんと別居していたことを。では彼女はどこで生活していたの?林川家との繋がりは?何か重要な関係があるはずだ。
松風さんも動いている。久世さんと会って、親子の胸のつかえが取れたみたい。でも久世さんは言った—赤沢さんを信用するなと。彼は上層部に何度も赤沢さんのやり過ぎ行為を訴えてきたけど、それが疎まれて冤罪をかけられ、警察を辞めることになったみたい。
そして、カラビナ男の正体がついに判明した。鳴川徹弁護士だった。彼はお父さんの家が燃えている現場でも野次馬に紛れていた。私も友哉さんもいたあの場所に…
鳴川は東賀山事件で担当検事として冤罪を生み、それを隠すためにお父さん、染田さん、阿波山夫妻を死に追いやった犯人なの?
真実は闇の中。でも、私は必ず光を当てる。父の死、そして自分のアイデンティティのために。
真相に近づけば近づくほど、危険が増していく。でも、もう後戻りはできない。
『クジャクのダンス、誰が見た?』第6話令和7年2/28放送。心麦の吹き出し
『真実が見えないです…でも、もう逃げません』
第6話を終えて、私の中で何かが急速に変わっています。 東賀山事件の闇です。 そこに潜む真犯人の影です。 そして、私自身のアイデンティティです。
鳴川弁護士の来訪
あの日、松風さんの事務所に鳴川弁護士が現れた瞬間から、私の鼓動は少し速くなっていました。 「遠藤友哉さんが春生さん殺害の真犯人ではない」と言うその口調に、何かを隠している感覚が漂っていました。
彼の目は私を見ながらも、どこか遠くを見ているようでした。 まるで私の中に過去の誰かの影を探しているような気がします。
津寺井幸太さんの家を訪ねて
鳴川さんと共に津寺井幸太さんの自宅を訪ねた時の緊張感は今でも鮮明に覚えています。 インターホン越しの「帰ってください」という言葉。 その声には恐怖が混じっていました。
必死の説得でようやくドアが開いた瞬間、鳴川さんの表情が一瞬こわばったのを見逃しませんでした。 この二人、何か繋がりがあるはずです。
「林川歌は私ですか?」
その問いを投げかけた時、津寺井さんの目が一瞬だけ鳴川さんに向きました。 その視線の交差は一秒にも満たなかったですが、そこには何かの約束、何かの秘密が流れていました。 彼らは事前に会っていたのではないでしょうか。 そう考えています。
シンガポールの写真の疑問点
津寺井さんが見せた写真。 マーライオンの前に立つ「歌」とされる女性。 確かに私とは違う顔ですけど、その表情の不自然さ、どこか冷たい瞳が気になります。 観光地で写真を撮る人の表情ではないと思います。
この写真は本当なのでしょうか。 歌さんは本当にシンガポールにいるのでしょうか。 もしこれが嘘なら、その嘘を作ったのは、おそらく鳴川さんではないかと推測しています。
カラビナ男の正体についての考察
鳴川さんがヤメ検(元検察官)だという事実が明らかになった時、私の中で何かのピースが合わさりました。 年配でありながらファッションに気を使うその姿。 カラビナこそ見えなかったですが、阿南検事と接触しているあのカラビナ男との類似点が見えてきます。
元検事であれば、検察庁への出入りも自然ですよね。 そして鳴川さんには弁護士の息子さんがいると仰っていました。 阿南さんの回想シーンでお母さんが語った「あなたの父親の息子も司法試験を受けている」という言葉が思い出されます。
もしかして、阿南さんの実の父親は鳴川さんなのでしょうか?
赤いネコのお守り
京子さんが渡してくださった赤いネコのお守り。 今でも常に持ち歩いています。 赤沢さんからの贈り物だと言っていましたが、この中に盗聴器が仕込まれているのではないかと考えることもあります。
もしそうなら、鳴川さんの言動を監視する手がかりになるかもしれません。 でも、誰が聞いているのでしょう? 味方なのか、それとも違うのか…。
東賀山事件の真実を追って
春生さんが鳴川さんの裁判を傍聴していた理由。 それは鳴川さんが東賀山事件で遠藤力郎さんを起訴した検事だったからなのでしょうか? でも、そんな重要な繋がりを松風さんたちが見逃すとは思えません。
カラビナ男と鳴川さん。 声は違いますが、カラビナ男の声が加工されているとしたら? しかし体格差があるようにも見えます。
もしかして鳴川さんはカラビナ男の指示を受けているのでしょうか? それとも共犯者なのでしょうか?
神井さんとの繋がりについて
カラビナ男が阿南さんに「面白い情報」と送ったのは赤沢さんの暴露記事のことだと思います。 記事を書いたのは神井さんです。
この繋がりの中に、もっと深い何かがある気がします。 久世正勝さん(松風さんの実父)が神井さんに情報を流し、その内容をカラビナ男に送ったのでしょうか? そしてカラビナ男から阿南さんへ…。
一体、彼らの間にどんな関係があるのでしょうか?
私のアイデンティティの謎
そして、あの最後のシーン。 東賀山事件の現場で赤ちゃんの私—林川歌—を抱き上げた人物。
手袋をはめたその手。 ドアから入ってきたその姿。 それは春生さんだったのでしょうか?
もし私が本当に林川歌なら、私の実の親は誰で、なぜ東賀山で惨劇が起きたのでしょうか?
私は林川安成さんの娘なのでしょうか? それとも安成さんの妻・里子さんと誰かの間に生まれた子なのでしょうか?
答えは近づいています。 そして私はもう逃げません。 どんな真実が待っていようとも、自分の目で見届けるつもりです。
そして今、赤いネコのお守りを握りしめながら、私は次の一歩を踏み出す準備をしています。 真実を知るために、たとえそれが私自身を傷つけることになっても。
クジャクが最後に見せる美しいダンス。 それは死の舞なのでしょうか、それとも再生の儀式なのでしょうか。
私、心麦は、その答えを必ず見つけ出します。
『クジャクのダンス、6話誰が見た?』松風の視点語り
事件の輪郭が見え始めた。
東賀山事件と春生の死。 点と点が繋がろうとしている。 だが、まだ全容は掴めていない。
鳴川弁護士の介入
鳴川が事務所に現れた時から、私は違和感を覚えていた。 「遠藤友哉が春生殺害の真犯人ではない」 元検事という経歴。 ファッションに気を使う外見。 そして何より、彼の目が心麦を見る時の異様な集中力。
彼は何かを知っている。 あるいは、何かを隠している。
津寺井幸太への接触
心麦と鳴川が津寺井の家を訪ねた報告を受けた。 津寺井は最初、ドアを開けるのを拒否した。 当然だ。東賀山事件の生存者である林川歌を匿っていたのだから。
心麦の話によれば、ドアが開いた瞬間、鳴川の表情が一瞬変化したという。 そして「林川歌は私ですか?」という心麦の問いかけに、津寺井が鳴川を一瞬見たという事実。
彼らは事前に接触していた可能性が高い。 証拠は今のところないが、直感はそう告げている。
シンガポール留学の嘘
津寺井が見せた写真。 マーライオンの前に立つ女性。 心麦とは別人だが、その写真に不自然さがあるという。
私は写真を直接見ていないが、心麦の観察眼は鋭い。 合成写真か、あるいは単なる偽装工作か。 いずれにせよ、歌がシンガポールに留学しているという話は信用できない。
カラビナ男の謎
鳴川がヤメ検だという事実は重要だ。 検察庁内部への出入りが容易なこと。 阿南検事とコンタクトを取っているカラビナ男の正体。
鳴川本人がカラビナ男である可能性。 あるいは、鳴川がカラビナ男の指示で動いている可能性。
身長や体格の違い。声の不一致。 それらは偽装可能な要素だ。 確かなのは、両者に接点があるということ。
そして鳴川には弁護士の息子がいる。 阿南検事の母親の言葉—「あなたの父親の息子も司法試験を受けている」—が気になる。
阿南の父親が鳴川である可能性。 その線も捨てきれない。
心麦の持つ赤いネコのお守り
京子から心麦に渡されたお守り。 赤沢からの贈り物だという。
盗聴器が仕込まれている可能性は考慮すべきだ。 だが、誰が聞いているのか。 赤沢自身か。それとも別の誰かか。
私はまだ心麦にそのことを伝えていない。 証拠が揃うまでは、彼女を不必要に不安にさせたくない。
東賀山事件の真相へ
春生が鳴川の裁判を傍聴していた理由。 遠藤力郎の裁判に鳴川が関わっていたのか。 あるいは別の接点があったのか。
記録を当たる必要がある。 だが、春生が残したノートには具体的な記述はなかった。
カラビナ男と鳴川。 声は異なる。体格も違う。 だが、同一人物である可能性は排除できない。
神井との関係性
カラビナ男が阿南検事に送った「面白い情報」。 赤沢の暴露記事だとすれば、神井との接点がある。
久世正勝—私の実父—が神井に情報を流した可能性。 久世からカラビナ男へ。 カラビナ男から阿南へ。
その情報網の全容を掴む必要がある。
林川歌のアイデンティティ
東賀山事件の現場で赤ちゃんだった林川歌。 彼女を抱き上げた人物は誰だったのか。
捜査用の手袋をはめていたという描写。 春生だった可能性が高い。
だとすれば、春生は事件直後から林川歌について知っていたということになる。 そして心麦が林川歌である可能性も高まる。
だが、なぜ春生は心麦にその事実を明かさなかったのか。 そこに隠された理由は何か。
情報はまだ断片的だ。 だが、東賀山事件の真相に近づいている実感がある。
心麦の安全を最優先に。 彼女に危険が及ばないよう、私は慎重に動くつもりだ。
クジャクのダンスを誰が見たのか。 その答えは、もうすぐ手に入る。
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